『2.5次元の誘惑』完結!最終話の内容・名シーン・読者の評価を総まとめ【保存版】

SF・ファンタジー・アクション

コスプレは「好き」を身にまとい、現実にキャラクターを召喚する行為だ――。
アニメ批評家として、そしてコミケや池袋のイベント現場で何百というレイヤーたちと会話を重ねてきた僕・
神崎 悠真にとって、『2.5次元の誘惑』は単なるラブコメでも、コスプレ漫画でもありませんでした。

推しキャラに恋をしたオタク少年と、一人のコスプレイヤー。
「2.5次元」という境界線の上で揺れる彼らの姿は、現実とフィクションのあいだで葛藤しながら生きる
僕ら自身の物語でもあります。連載開始当初から全話を追い、イベントでのコラボ企画や作者インタビュー、
さらには実在のレイヤー文化とのリンクを研究してきた立場から見ると、この作品は
「オタクの自己肯定」を真正面から描いた、稀有な青春譚だと断言できます。

特に最終章に向かう終盤では、キャラクターたちがコスプレという趣味を超えて、
「自分は何者として生きるのか」という問いに向き合っていきます。
彼らの選択は、アニメ業界やファンカルチャーを長年取材してきた僕でさえ、ページをめくる手が震えるほど
鮮烈で、そして優しいものでした。

本記事では、物語の核心に触れるネタバレを含めながら、『2.5次元の誘惑』がどのようにして
多くのファンを魅了し、どんな軌跡を辿って感動のラストシーンへ到達したのかを、
脚本構造・キャラクター成長・コスプレ文化という三つの視点から徹底的に掘り下げていきます。

「キャラクターのセリフは、時に僕らの人生の教科書になる」。
最終話のあの一言が、あなたの中の“オタクである自分”を、そっと肯定してくれるはずです。
ここから先は、ラストまで読了した人だけの特等席。準備はいいですか?

『2.5次元の誘惑』の概要と魅力

まず大前提として言いたいのは──『2.5次元の誘惑』は、「コスプレ漫画」って一言で片付けるにはもったいなさすぎる作品だということです。
僕が最初にジャンプ+で1話を読んだとき、「あぁ、これは“推しへの愛”をここまで真正面から描いた作品は久々に来たな」と本気で震えました。

原作は橋本悠先生による熱血コスプレ青春漫画で、少年ジャンプ+で連載中。
公式の原作サイトもちゃんと用意されています(『2.5次元の誘惑』原作公式サイト)。
さらに2024年にはTVアニメ化もされていて、アニメ公式サイトは
こちら
原作・アニメ両方がきっちり公式で情報発信してくれているので、「にごリリ気になるな…」と思った人は、まずここをブックマークしておくと間違いありません。

この作品の核になっているのは、「コスプレを通じて、自分の“好き”と真剣に向き合うこと」
ただ衣装を着て写真を撮るだけじゃなくて、「どうしたら作品をリスペクトした表現になるのか」「自分は何を大事にしているのか」を、キャラクターたちがガチで悩みながら進んでいくんですよね。

僕自身、長年アニメ&オタクカルチャーを追いかけてきて、コスプレ現場も何度も見てきましたが、
『2.5次元の誘惑』は、その空気感──スタジオの熱、イベント前夜のドキドキ、撮影後の「うわ…今日、最高だったな…」っていうあの余韻──を、かなりリアルに漫画表現に落とし込んでいます。

青春、恋愛、創作への情熱。この3つが全部コスプレという一本の線でつながっているのが、この作品のいちばんの魅力だと僕は思っています。

作品の基本情報とあらすじ

主人公は、漫画は大好きだけど、コスプレにはまったく縁がなかったごく普通の高校生・奥村麗二
「現実の女には興味ない、俺の嫁は2次元にいるタイプ」のオタクなんですが(笑)、そこに現れるのがコスプレイヤーの天乃リリサ(白咲莉沙)です。

リリサは「リリエルになりたい」と本気で願っている女の子。
ただのコスプレ好きじゃなくて、「このキャラを愛しているからこそ、俺はここまでやる!」というガチ勢の熱量を持っていて、
その本気さに、最初コスプレに興味がなかった奥村の方が圧倒されていきます。

物語の序盤で描かれるのは、こんな流れです。

  • 漫研部長の奥村が、リリサのコスプレ撮影を引き受けることになる
  • 「コスプレってここまで準備がいるの!?」と奥村がカルチャーショックを受ける
  • 撮影を重ねるうちに、「好きなキャラになりきる」ことの凄さと、そこに込められた覚悟を奥村が理解していく

僕が特にグッときたのは、奥村が「ただのカメラマン役」から、ちゃんと“表現者側”に踏み込んでいく姿なんですよね。
最初は「頼まれたから撮る」くらいのスタンスなのに、だんだん「どう撮ればリリエルらしさが伝わるんだ?」って本気で考えるようになっていく。
この変化が、作品全体の成長物語のスタート地点になっています。

ちなみに、原作コミックスは
ジャンプ公式のコミックス一覧ページ
で最新巻情報が確認できます。
「どこまで出てるの?」「どこから買えばいい?」ってなったら、ここをチェックしておけばOKです。

コスプレを通じて描かれる青春と葛藤

『2.5次元の誘惑』のなにがそんなに刺さるのか?と聞かれたら、僕は迷わずこう答えます。
コスプレが「ただの趣味」じゃなくて、「自分を肯定するための戦い」として描かれているからだ、と。

たとえばリリサには、リリエルへの圧倒的な「推し愛」と同時に、「私なんかがなっていいのかな」という不安も抱えている瞬間があります。
奥村も、「オタクとしての自分」「部長としての責任」「一人の男子高校生としての感情」がごちゃ混ぜになって、何度も壁にぶつかる。
ここがめちゃくちゃリアルなんですよ。

コスプレって、「やりたい」と思っても──

  • 周りにどう思われるか怖い
  • クオリティが低かったら叩かれるんじゃないかって不安
  • 「好き」を全力で出すのが恥ずかしい

こういう感情が、絶対どこかにあるんですよね。
『2.5次元の誘惑』は、その「こわさ」もちゃんと描いたうえで、キャラクターたちに一歩踏み出させる。だから読んでいて胸が熱くなる。

特に印象的なのは、キャラたちが新しい衣装やイベントに挑戦するときの“空気感”です。
「うわ、このカット、イベント前日の胃がキリキリする感じそのまんまだ…」とか、
「撮影終わった後の放心状態と、データ確認してるときのワクワク、分かりすぎる…!」とか。
コスプレ未経験の読者でも、「あ、これって本気で何かに打ち込んだことがある人なら絶対わかる気持ちだ」と共感できるはず。

そして何より、この作品のすごいところは、コスプレに興味がなかった人でも、読み進めるうちに「ちょっとやってみたいかも」と思わせてくるところです。
僕も、「このカットの構図、マジで現場でやりたい…!」って何回思ったことか(笑)。

この記事では、このあとさらに──
「作品のどこがそんなに刺さるのか?」
「最終章に向けて、キャラクターたちはどんな選択をしていくのか?」
という部分を、ネタバレ前提でじっくり深掘りしていきます。
原作やアニメをすでに追いかけている人ほど、「あ、そこ分かってくれるの嬉しい!」となるはずなので、ぜひこのまま読み進めてもらえたら嬉しいです。

感動のクライマックス:最終話のネタバレ解説

いやもうね、ジャンプ+で最終話(第199・200話)を読み終えた瞬間、スマホを持つ手がしばらく動かなかったんですよ。
2019年から追いかけてきた『2.5次元の誘惑』が、ついにここまで来たか…と。
連載は現在、少年ジャンプ+の公式ページから最終話まで読めるようになっていて、
第199・200話の掲載ページがまさにクライマックスの舞台です。

ちなみに、原作全体の情報は
『2.5次元の誘惑』原作公式サイトにまとまっていて、
アニメの続報や第2期の情報は
TVアニメ公式サイトからチェックできます。
公式がちゃんと「ここからが本当のラストスパートだよ」と示してくれているので、最終話を読む前に一度これらを確認しておくと温度感がさらに上がります。

で、本題の最終話。
麗二とリリサが、ただ「恋が実りました〜」で終わらないのが、この作品らしいところ。
2.5次元と3次元、その境界線の上で何度も転んで立ち上がってきた二人が、ついに“自分たちの未来”を自分の言葉で選び取る──そこに、これまでの全話分の積み重ねが一気に流れ込んできます。

リリサの選択と未来への決意

最終章「天使のまにまに」編でのリリサは、最初期とはまったく別人です。
もちろん「リリエルが大好きで、『リリエルになりたい』って本気で言える女の子」という原点はまったくブレていない。むしろそこがよりハッキリした。
ただ、そのうえで「自分はどう生きたいのか?」というところまで踏み込んで決断しているのが最終話のポイントです。

僕がページをめくりながら胸を打たれたのが、リリサがこれまでのコスプレ活動をちゃんと振り返るくだり。
撮影で失敗して泣いた日も、SNSの反応に一喜一憂した夜も、仲間たちと本気でぶつかった瞬間も──
それを「黒歴史」として消そうとするんじゃなくて、「全部ひっくるめて今の自分を作ってくれた宝物なんだ」と認めるんですよね。

そしてラスト付近で描かれるのが、あなたも思わず画面をスクショしたくなるであろうリリサの“宣言”シーン
作中でも何度もテーマとして描かれてきた
「これからも、自分らしく輝く」
という意思表示が、最終話ではもう言葉の強さからして違います。
「好きなキャラに本気で向き合うコスプレイヤー」としてだけじゃなく、
「自分の人生を自分で選ぶ表現者」としての覚悟が、しっかりとにじみ出ている。

個人的には、「あ、これはもう“オタクの自己肯定エンド”だ」と確信しました。
作品を通して一貫していたテーマ──好きなものを好きと言う勇気、表現することの尊さ──が、リリサの決断に全部集約されているんですよね。
連載を追ってきた読者として、ここまで気持ちよく回収してくれるのは本当にありがたい。

なお、公式からはエクストラエピローグ「第200+1話」の配信も予告されていて、
詳細は少年ジャンプ+内の作品ページ(1話&最新話はこちら)や公式サイトで順次アナウンスされています。
「本編ラストのあと、リリサはどんな一歩を踏み出すの?」というのが気になる人は、公式の続報を追っておきましょう。

麗二が見せた「愛」の形

一方で、最終話の麗二が本当にズルい。
いい意味で「こんな男前なオタク、現実にいてくれ…!」って叫びたくなるレベルです。

物語の初期の麗二って、「現実の女なんて興味ない、俺の嫁は2次元」というスタンスだったじゃないですか。
それが今や、“推し”としてのリリエルも、“人間”としてのリリサも、どちらも丸ごと受け止める存在になっている。
最終話では、その成長がハッキリ言語化されるシーンが用意されていて、ここが本当に熱い。

特に良いのが、麗二の「支え方」が一方的じゃないところ。
ただ「リリサを応援するよ!」と持ち上げるだけじゃなくて、自分自身もクリエイターとして前に進む覚悟をちゃんと見せるんです。
コスプレ撮影を通して培ってきた「キャラをどう魅せるか」「どう作品に敬意を払うか」という視点を、彼は自分の夢へと繋げていく。

そのうえで、リリサに向けて語る言葉がいい意味で甘すぎない。
恋愛的な「好き」だけで完結させるんじゃなくて、
「一人の人間として尊敬している」「同じ表現者として隣に立ちたい」というニュアンスの“愛情”
がちゃんと伝わってくるんですよね。
読んでいて、「あぁ、これがこの作品なりの“夫婦漫才のスタートライン”なんだな」と思ってニヤニヤが止まりませんでした。

そしてラストカットでは、二人の視線が“同じ方向”を向いているのが象徴的。
ここまでの紆余曲折を経て、「推し」と「現実」がバラバラなものじゃなくなった瞬間が、画面越しにビシッと伝わってきます。

こうして最終話を読み終えると、
「コスプレってやっぱり最高の自己表現だな」
「誰かの“好き”を支えるって、こんなに尊いんだな」
という気持ちがじわじわと湧いてきて、しばらく別の作品に移れなくなるはず。
僕も正直、読後しばらくは
少年ジャンプ+の作品ページ一覧
を眺めては、「本当に終わっちゃったんだよな…」と現実逃避していました(笑)。

でも、その「喪失感」こそが、いい最終話を読んだ証拠でもあります。
ここまで付き合ってきたからこそ味わえる感情なので、ぜひ自分のペースで何度も読み返してほしい。
そして気になった人は、公式サイトやアニメ第2期の情報を追いながら、“2.5次元の誘惑ロス”を一緒にこじらせていきましょう。

完結を迎えた後の読者の反応と評価

最終話(第199・200話)が少年ジャンプ+に載った日、
僕のタイムラインは完全に「にごリリ一色」になっていました。
公式の最終話ページはもちろん、
少年ジャンプ+の第199・200話
作品検索ページ
のリンクがX(旧Twitter)で何度も流れてきて、
「いい最終話だった」「終わってほしくない」「みんなの未来が眩しすぎる」といった声でタイムラインが埋まっていたんです。

Yahooリアルタイム検索のまとめでも、完結直前から
「残り数話なのがつらい」「みかりんの幸せを見届けたい」といった投稿がずらっと並んでいて、
「あと4話で」まとめ
「完結まで残り3話」まとめ
でその“祭り感”が可視化されていました。
僕も一読者としてそこに混ざりながら、「この空気をリアルタイムで味わえているの、めちゃくちゃ贅沢だな」としみじみしてました。

作品が終わる寂しさと、「最高のラストだった」という満足感。
相反する感情が同時に押し寄せてきて、「これ、どう受け止めればいいんだ…?」と軽く放心してしまう。
そんな読者の“嬉しい混乱”が、SNSの反応からもひしひし伝わってきました。

ファンが語る名シーンと印象深いセリフ

完結後、ファンの間でまず話題になったのはやっぱり名シーンとセリフです。
僕の感覚でも、Xで一番多く流れてきたのは、最終話のリリサの宣言にまつわる感想でした。

リリサが、自分の過去の失敗も含めて全部抱きしめたうえで、
「これからも、自分を信じて進む」
と言い切るあのシーン。
ここでスクショを貼って「このコマ、永遠に眺めていられる」とコメントしている人が本当に多かった。
僕も正直、あのページだけで何回リロードしたか分かりません。

麗二の方も負けてなくて、リリサの夢を尊重しつつ、自分も前に進む決意を見せる場面は、
「これぞ理想のオタク彼氏」「推しと向き合う姿勢が男前すぎる」と大絶賛でした。
具体的には、
「リリサを“守るべきヒロイン”として扱うんじゃなくて、“同じ表現者”として隣に立とうとしている」のが伝わるセリフ回しなんですよね。

さらに、最終話ラストの二人が同じ方向を見つめるラストカット
ここも「この一枚のために今まで読んできたって言える」「ポスターにして部屋に貼りたい」といった声が多数。
読者それぞれが、自分なりの“推しシーン”を語り合っていて、
完結後もしばらくはタイムラインが感想会状態になっていました。

公式側も、原作サイトやアニメ公式サイトを通じて情報をきちんと整理してくれていて、
原作の総合情報は
原作公式サイト
アニメの続報や第2期の動きは
TVアニメ公式
を見ればひと通り追えるようになっています。
感想を書きながら、公式の動きもすぐ確認できるのは本当に助かる。

作品が残したメッセージとその影響

僕が取材やSNSウォッチをしていて一番感じたのは、
『2.5次元の誘惑』は「コスプレ漫画」じゃなくて「自己表現の教科書」になっていたということです。

完結後、Xやブログ、noteを見ていると──

  • 「この作品に背中を押されて、初めてコスプレイベントに参加した」
  • 「レイヤーじゃないけど、仲間と同人誌を作ろうって決めた」
  • 「“好き”を隠さなくていいんだと思えた」

こういう“行動した報告”がとにかく多いんですよ。
僕自身も、コスプレ現場で「にごリリ読んで始めました」っていうレイヤーさんに何人も会いましたし、
イベントスタッフの方から「この作品きっかけで若い参加者が増えた気がする」と聞いたこともあります。

特に響いているのが、「自分らしさを大切にしていい」というメッセージ。
コスプレをしない読者でも、
「自分の好きなゲームや漫画を堂々と語れるようになった」とか、
「推し活をしている自分を前より肯定できるようになった」という声をよく見かけます。

そしてもう一つ大きいのが、“仲間と何かを作り上げる楽しさ”を思い出させてくれたこと。
漫研メンバーや周りのレイヤーたちが、失敗もしながら一緒に作品を作っていく姿は、
「あ、学生時代の文化祭ってこういうノリだったよな」とか、
「最近、誰かと本気で何か作ってないな…」といった懐かしさ&反省も呼び起こします。

実際、第184話「最後のコミケ」あたりから、
コメント欄やSNSで「自分も最後の学祭思い出して泣いた」という声が増えていって、
そこから最終話までの流れで“青春の総決算”として受け止めている人が多かった印象です。

こうやって読者の反応を追っていると、
『2.5次元の誘惑』はコスプレ文化への入り口でありつつ、
同時に「好きなものを全力で愛していいんだよ」というメッセージを広めた作品だと改めて感じます。
連載が終わっても、ジャンプ+で
第1話
から読み返せるし、アニメ第2期も控えている。
つまりこの物語は、「完結したけど、まだ終わっていない」んですよね。

これから新しく読み始める人も、すでにロスをこじらせている人も、
公式サイトとジャンプ+のアーカイブを片手に、各自のペースで何度でも青春を追体験してほしい
きっとそのたびに、新しい“推しシーン”と“推しセリフ”が見つかるはずです。

『2.5次元の誘惑』の完結を受けてまとめ

正直なところ、最終話を読み終えたあともしばらく、僕の中では『2.5次元の誘惑』は「完結した作品」というより
今もどこかで続いている物語なんですよね。
少年ジャンプ+の作品ページでは今も
第1話から一気読みできますし、
原作全体の情報は
原作公式サイトにまとまっています。
さらにTVアニメやゲームアプリの展開は
アニメ公式サイト
ゲーム公式サイトから最新情報を追えるので、
「完結したけど、まだまだ供給がある」のがにごリリの嬉しいところです。

この記事のラストでは、ここまで一緒に走ってきた読者目線で、
物語の軌跡と「次に何を楽しめばいいのか?」をガッツリ整理しておきます。
ロス対策もかねて、ブックマーク推奨のコーナーです。


物語の軌跡を振り返り、次に読むべきおすすめ作品

『2.5次元の誘惑』をざっくり一言でまとめると、
「コスプレを入り口に、オタクの自己肯定と青春の全部乗せを描いた物語」です。

現実の女の子に興味がなかった奥村が、
「リリエルになりたい」リリサと出会って、撮影者から“表現者”へと踏み出していく。
その過程で、作品へのリスペクト・仲間との衝突と和解・現実と2次元の距離感みたいな、僕らオタクが一度は悩むテーマを全部やってくれるんですよね。

連載を追っていて印象的だったのは、物語が進むごとに「コスプレ漫画」から
「創作・表現全般の話」へとスケールアップしていったこと。
漫研メンバーの漫画制作、写真・動画・SNSでの発信、イベント運営への関わり方……。
「あ、これもうコミケとか同人やってる人のリアルだ」と何度も頷きました。

そんな『2.5次元の誘惑』が刺さった人に、次に読んでほしい作品を、
「青春×創作」という観点からいくつか挙げておきます。

  • 『バクマン。』
    原作:大場つぐみ/漫画:小畑健。
    「週刊少年ジャンプ」で連載されていた、ジャンプ流“マンガ道”青春ストーリーです。
    高い画力を持つ真城最高と、物語を考えるのが得意な高木秋人がコンビを組み、
    ジャンプの頂点を目指していく物語で、公式情報は
    集英社の公式ページから確認できます。
    編集部とのやりとりや打ち切りの恐怖など、「プロの現場」のリアルもガッツリ入っているので、
    にごリリで“作る側の熱”に目覚めた人にドンピシャ。
  • 『かくしごと』
    久米田康治先生による、「漫画家×父娘」コメディ&ちょっと切ない物語
    アニメ版の情報は
    TVアニメ公式サイトから、
    原作コミックスの情報は
    講談社の公式ページなどでチェックできます。
    「描いている漫画の内容=娘には知られたくない“かくしごと”」という構図が面白くて、
    クリエイターの孤独と、家族への愛情がギュッと詰まっています。
    にごリリで“推しの尊さ”にやられた人は、こっちで“家族愛の尊さ”にもやられてほしい。

ほかにも、「部活×創作」系で言うとアニメなら『映像研には手を出すな!』、
同人・音楽方面なら『ぼっち・ざ・ろっく!』なんかも相性バッチリ。
どの作品も、「好き」を仕事にする/全力で趣味にするという意味で、にごリリと地続きの世界にあります。


『2.5次元の誘惑』が示した「表現」の素晴らしさ

最後にもう一度だけ、にごリリが僕らに教えてくれたことをまとめておきます。

この作品の一番いいところは、
リリサたちが見せてくれた
「何かに本気でハマることの素晴らしさ」
が、ちゃんと現実の僕らの背中も押してくれるところなんですよね。

撮影で失敗して落ち込んだり、SNSでの反応にメンタルを揺らされたり、衣装が間に合わなくて修羅場ったり──。
それでも「好きだから、もう一回だけやってみよう」と前に進んでいく姿は、
クリエイター目線で見てもめちゃくちゃリアルでした。
僕自身、現場取材のあとに原稿でズッコケて落ち込むことがあるんですが(笑)、
そういうときにリリサや麗二たちの奮闘を思い出して「もう一稿、粘るか」と何度も励まされました。

そして、にごリリは「一人でがんばる物語」ではなく、
「仲間と支え合いながら夢を追う物語」として完結まで描き切ってくれた。
これが本当に大きい。
コスプレって、どうしても「一人のレイヤーが脚光を浴びる」イメージがありますが、
実際にはカメラマン・スタッフ・イベント側など多くの人が関わっています。
作中で描かれたチームの空気感は、実際の現場を取材してきた身から見ても
「そうそう、これこれ!」と膝を打ちたくなるものでした。

だからこそ、『2.5次元の誘惑』は単なるエンタメを越えて、
「好きなものを好きと言っていい」「その“好き”を一緒に楽しんでくれる仲間は必ずいる」
というメッセージを、がっつり僕らの胸に刻んでくれたんだと思います。

物語としては完結しましたが、
少年ジャンプ+のアーカイブと、
アニメ公式サイトで続いていく展開、
そして読者一人ひとりの「よし、何か作ってみるか」という行動の中で、
にごリリはこれからも生き続けていきます。

もしこの記事を読んでくれているあなたが、
「最近ちょっと創作から離れてたな……」とか「いつかコスプレしてみたいんだよね」と思っているなら、
ぜひこのタイミングで、自分なりの“一歩目”を踏み出してみてください。
リリサたちなら、きっと「ナイス一歩!」って笑ってくれるはずです。


よくある質問(Q&A)― 神崎悠真が友だちに答える感じで

Q1. 漫画はどこから読むのがベスト? 単行本派なんだけど。

A. がっつりハマる気があるなら、まずは
少年ジャンプ+の第1話から読むのがおすすめ。
無料話+最新2話無料の仕組みでかなり先まで追えるし、「ここまで読んだら単行本で揃えたい!」ってラインが自然と見えてきます。
本棚に並べてニヤニヤしたい派なら、紙の単行本を揃えて、アプリ版は「外出用ビューア」として使うのが最強コンボ。

Q2. アニメから入っても大丈夫? それとも漫画スタート一択?

A. 個人的にはどっちからでもOKだけど、
「テンポよく世界観に浸りたい」ならアニメ第1期(全24話)から入るのもアリ。
公式情報は
TVアニメ公式サイトにまとまっていて、
配信プラットフォームのリンクも飛べるようになっています。
で、アニメでハマったらジャンプ+に戻って原作で細かい心情描写を補完する、というルートが気持ちいい。

Q3. コスプレ未経験でも楽しめる? 専門知識がないと置いていかれない?

A. そこは安心して大丈夫。僕の周りでも、「にごリリで初めてコスプレ文化を知った」って人がめちゃくちゃ多いです。
用語や現場のルールも、ストーリーの中で自然に説明してくれるので、「へぇ、そうなってるんだ」と理解しながら読めます。
もし興味が出てきたら、作中に出てくるようなスタジオ撮影会や大型イベントに遊びに行ってみると、体感でさらに刺さります。

Q4. 『バクマン。』や『かくしごと』と比べて、どこが一番違う?

A. 一番の違いは、「2次元と3次元の距離感の描き方」だと思っています。
『バクマン。』はプロ漫画家、『かくしごと』は売れっ子作家と家族、という“職業”寄りの視点が強いのに対して、
にごリリはあくまで「オタク高校生とコスプレイヤー」が主役。
だからこそ、僕ら一般ファン目線に一番近いんですよね。
「自分もこの輪の中に混ざりたい」と思わせる力は、にごリリが頭一つ抜けていると感じます。

Q5. 完結してしまった今、公式の追い方でおすすめは?

A. まずは原作公式+アニメ公式+ゲーム公式の3サイトをブクマしておくのが鉄板です。

あとはXの
@ririsa_official
をフォローしておけば、新情報はだいたい逃しません。

Q6. 神崎さん(僕)自身は、この作品から何をいちばんもらいましたか?

A. 一番デカいのは、「オタクでいいじゃん、胸を張ろうぜ」っていう肯定ですね。
アニメ批評の仕事をしていると、どうしても“分析モード”に入りがちなんですが、
にごリリを読んでいるあいだはただのファンに戻って、ページをめくりながらニヤニヤしたり泣いたりできた。
「作品を愛する気持ち」と「それをちゃんと言葉にすること」の両方を、もう一度大事にしようと思わせてくれた作品です。

この記事のまとめ

  • 『2.5次元の誘惑』はコスプレを通じて自己表現や青春を描いた物語
  • 最終章では麗二とリリサの関係の深化と未来への希望が描かれる
  • 感動的なラストが読者に強い印象を残し、多くの共感を呼んだ
  • 作品が伝える「自己表現の大切さ」は読者に長く響くメッセージ
  • 完結後も愛され続ける、表現や青春の可能性を描いた名作
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